公開 更新 新サービス執筆・監修 佐々木 航人が監修しながらAIを活用して執筆
Google CloudにVMwareの新しい形、rootを持てる代わりに更新は自社で
Google Cloudは2026年10月28日、VMware solution on Google Cloudを一般提供した。VMware Cloud Foundation 9を、専有のベアメタルの上で自社で管理する形である。Google Cloud VMware Engineとの違いと、AWS、Azureの選択肢を比べた。
データセンターは畳みたい。ただ、VMwareの運用手順と監視の仕組みは変えたくない。こう考える情シスに向けた選択肢が、Google Cloudに増えた。
Google Cloudは2026年10月28日、VMware Cloud Foundation(VCF)を、専有のベアメタルの上で自社で管理する「VMware solution on Google Cloud」の一般提供を発表した。ESXiやvCenter、NSX Managerのroot権限を持てる代わりに、更新は自社か委託先が担う。運用を任せる従来のGoogle Cloud VMware Engineとは、ここが正反対になる。
VMware Engineとの違いは、だれが更新するか
Googleが公開した比較を、主な項目に絞ると次のようになる。
Google Cloud VMware Engine
- VCFの版
- 5.2
- 管理権限
- ロールに沿ったvCenterの管理者
- 更新
- Googleが自動で
- ライセンス
- VCFの持ち込み
- 動かす先
- ve1とve2のノード
VMware solution on Google Cloud
- VCFの版
- 9.x
- 管理権限
- ESXiやvCenterなどのroot
- 更新
- 自社か委託先
- ライセンス
- VCFの持ち込み
- 動かす先
- Z3などのベアメタル
どちらも、VCFのサブスクリプションを持ち込む形である点は変わらない。差が出るのは運用の分担だ。ドキュメントによると、Google Cloudが受け持つのは施設とベアメタルのハードウェア、ハイパーバイザーの手前までのネットワークで、VCFの導入や更新、パッチは利用者の仕事になる。自社で決めた時間帯に保守を入れたい会社や、手元の監視ツールや管理ツールをつなぎたい会社には、この権限が要る。逆に言えば、パッチの適用が遅れたときの責任も自社に戻る。
ベアメタルの土台はZ3で、1台あたり96物理コア、1.5TBのメモリ、72TBのNVMeストレージ、200Gbpsのネットワークとされている。ストレージはvSANのほか、NetApp Volumesも使える。Z3にはGoogle Cloudの確約利用割引のFlex CUDsを充てられる。
AWSとAzureの選択肢と比べる
3つのクラウドを並べると、運用を任せる形と、自分で持つ形の2つに分かれる。
AWSのAmazon Elastic VMware Serviceは、今回のGoogleの新しい形に近い。自社で管理するか、AWSのパートナーに任せるかを選べ、VCFのサブスクリプションの持ち運びを案内している。Microsoft AzureのAzure VMware Solutionは、VMware Engineに近い。ESXi、vCenter、NSX、vSANの導入とパッチ、更新はMicrosoftの担当で、利用者は仮想マシンとネットワークの構成を受け持つ。
新しさで見ると、Googleの2つの形ではVCFの版が違う。VCF 9の機能をすぐ使いたいなら自分で持つ形になり、管理の手間を増やしたくないなら任せる形が残る。
確かめておきたい3つのこと
まず、手元のVCFの契約を持ち込めるかどうかだ。Googleは持ち運べるサブスクリプションを前提にしているので、Broadcomとの契約の条件を先に見ておきたい。
次に、更新を担う人手である。Googleは自社で回さない会社に向けて、AccentureやIBM、Tata Consultancy Servicesなどの協力会社を挙げている。委託するなら、その費用も移行の総額に入れる。
最後に、日本で動かせるかだ。発表は22のリージョンで一般提供としているものの、東京や大阪が入るかは名指ししていない。国内にデータを置きたい会社は、Googleの担当者か協力会社に先に確かめたい。
vCenterの画面と手順をそのまま持っていけることは、移行の不安を減らす。ただ、それで軽くなるのは移行の手間で、更新の責任ではない。この形を選ぶなら、更新をだれが受け持つかから決めたい。
出典
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